交通事故における慰謝料の計算方法は

 交通事故における賠償費目は、治療費、休業損害など何種類かあります。
慰謝料に限らず、賠償金の計算方法は、強制保険である自賠責保険の計算方法が
適用されるのが一般的です。複雑事案となり裁判となっても、計算の基本はこれが
用いられるようです。
 では、基本となる自賠責保険における慰謝料の算出方法について記載します。
まず、交通事故によって蒙った損害をおおよそ3つのケースに分けて算出方法が
決められています。1.傷害(ケガ)による損害 2.後遺障害による損害 
3.死亡による損害の3つです。
 1.傷害(ケガ)による損害を被った場合は、1日につき4,200円が支払われます。
対象日数は被害者の傷害(ケガ)の態様、実治療日数その他を勘案して、治療期間
の範囲内で支払われます。たとえば、治療のために病院へ7日間通院して完治した
場合は、4,200円×7日間=29,400円が慰謝料として支払われるというイメージです。
 2.後遺障害による損害を被った場合は、神経系統・精神・胸腹部臓器に著しい障害を
残して、常時介護が必要な時は1,600万円、随時介護が必要な時は1,163万円、
それ以外の時は、第1級1,100万円〜第14級32万円のように後遺障害の程度に応じて
支払われます。しかし、これらは逸失利益(後遺障害がなければ得られたはずの収入)

として支払われますので、正確には慰謝料ではないと考えられます。
 3.死亡による損害を被った場合は、遺族に対して慰謝料が支払われます。遺族の人数に
より550万円〜750万円が支払われます。なお、被害者に被扶養者がいる時は、この金額に
200万円が加算されます。また、死亡した本人に対しても350万円が支払われます。
 最後に、交通事故には人身事故と物損事故があります。慰謝料とは、人身事故における
ものであり、物損事故にはない概念なのです。たとえば、交通事故により、幸いにもケガは
なかったが、大切な腕時計だけが破損したというケースでは、腕時計の修理費は請求できますが、
大切な腕時計が壊され心痛が酷いという理由で慰謝料を請求することはできません。